
計算科学スクール開催(実施期間 平成23年9月5〜7日)
大学生、大学院生、若手研究者などを対象に、6月〜8月にかけて参加者の募集を行い、18名(大学生3名、大学院生9名、社会人6名)の応募があった。受講の動機及び今後の抱負を基に厳正に審査し、全員を本スクールに受け入れることとした。
本スクールでは、アクチノイドの実験及び計算科学を結び付ける講義並びに第一原理計算、分子動力学計算、熱力学平衡計算などの計算科学の実習を東京の会場において実施するとともに、茨城県大洗町の原子力機構の研究施設である照射燃料試験施設(AGF)及び照射燃料集合体試験施設(FMF)の見学を実施した。
講義及び実習を実施するに当たっては、J-ACTINETの各大学や研究機関などから講師として11名及びスタッフとして8名が参加した。また、欧州ACTINETから講師として2名を招へいした。実習では、研修用計算プログラムを開発し、一人一台のパソコンを準備して効果的かつ効率的に実施できるよう措置した。
参加した学生にアンケートを採ったところ、英語での講義等一部はレベルが高かったものの、実習は好評であり、計算科学に大変興味を持ち、さらに勉強を進めて行きたいという意見が多数あった。また、実施者として実習や見学を通して参加者の理解が進むことを確認し、本事業が計算科学の入門として効果的であったことを確認した。次年度は、テキストの事前配布や受講者による実習結果報告の実施等により、受講者の理解をより促進させる方向に事業を改善することが有効と考えられる。
なお、本スクールは、平成23年3月24〜26日にかけて開催する予定であったが、同年3月11日に発生した東日本大震災の影響により開催できなかったため、延期して、平成23年9月5〜7日にかけて開催した。
Copyright (C) 2011 J-ACTINET All Rights Reserved.